朝日町食生活改善推進協議会
チャレンジ分野:

プロフィール

昭和38年        食生活改善推進員養成を始める

昭和39年          食改善推進活動を始める

昭和55年        朝日町食生活改善推進協議会発足

平成12年より「男の料理実践講座」を継続して実施

平成26年11月   「デリシャスナイトあさひまち」開催

受賞歴 

平成26年度 山形県男女共同参画社会づくりチャレンジ賞

チャレンジのきっかけ

朝日町食生活改善推進協議会(以下:朝日町食改または食改)は活動をはじめてから50年。地域ぐるみで住民や家族の食生活を考えていこうと、食を通した健康づくりのボランティアとして活動を続けている。
そんな中、平成11年の男女共同参画社会基本法の施行という社会の流れもあり、妻に先立たれる、または高齢化に向けて対処していけるよう、‘男子厨房に入るべし’を合言葉に「男の料理実践講座」を翌年から始めることにした。また、メタボリックシンドローム予防、高血圧、高齢者の介護食等の食改活動の他に、朝日町の食と観光を結びつけた『デリシャスナイトあさひまち』を実施。42名の‘食改の知恵袋’と行政、企業と一緒に朝日町食改独自の事業にも力を注いでいる。27年前、千葉県から結婚のため移住した会長の志藤さんは「朝日町の食材に感動してお嫁にきました(笑)個人的にもこの町の美味しいものを全国だけでなく、海外にも伝えていく役目があると思っています」と前向き。

チャレンジの道のり

食改は女性の活動団体として活動を行なってきたが、平成24年から男性会員の加入を進めている。「男の料理実践講座」もその一環の事業として全国的に取り組んでいるもの。

最近は男性の意識も変化し、朝日町食改は42人中5人が男性。「単に食改の女性メンバーが料理の先生になるということではなく、同じ『食』を学ぶ一人として女性の中に男性が加わることで新鮮な雰囲気になり、お互いが良い方向に行っていると思います」

『デリシャスナイトあさひまち』では、男性メンバーが全国だけでなく海外から参加したゲストへ、アンバサダーとして、ホスト役として活躍した。志藤さんは「私自身、常々、朝日町の食材とワインを愉しむ提案ができないかと思っていました。食改は‘健康’をテーマに活動していますが、町おこし、地域の活性化には女性の知恵が必要だと思っています。そこで、食改のメンバーの知恵を集めて活性化につながる企画を考えて、町の60周年町民企画事業に応募したんです」と話す。そうして、朝日町の豊かな食材を使ったコース料理を朝日町ワインで楽しむ晩餐会『デリシャスナイトあさひまち』が生まれた。

現在の活動内容

『デリシャスナイトあさひまち』は村尾隆介町ブランド化推進プロデューサーがサポートし、若手町職員らによる町ブランディングチーム、町で‘食’に関わっている企業の集まり『森のだんらん共同販売』、朝日町ワイン城等、町全体でバックアップ。料理はすべて食改会員考案によるもの。試行錯誤で創り上げた「あっぷるニュー豚の串カツ」「甘辛ソースで味付けしたハヤのフリット」「朝日町りんごのピザ」「ダチョウの卵で作られたアイスクリーム」等、他町村に発信するのに相応しい料理の数々。参加者からは「気取らず、普段着のフルコースを食べられる」と好評だった。

定期的に開催している「男の料理実践講座」で教えている料理のレシピ集も製作。レシピ作成から撮影まで食改のメンバーで編集に関わっている。

また、子ども達が親子の食育活動を体験することで男女における家事の助け合い意識を持ち、次世代社会を担う子ども達の男女共同参画意識を育てるための活動を積極的に行っている。

平成26年度からは、町内にある小学校の入学式の時に配る‘朝日豆’のプロデュースも行っている。朝日町の小学校では昔、新入生へ「豆のように丸く優しく育ちますように」という願いを込め、豆菓子を送る慣習があった。朝日町食改では今年、この慣習を復活させようと一念発起し、会員が心を込めて作った豆菓子を入学式で贈った。

今後の目標・メッセージ

男性会員の増員を目標にしている朝日町食改。

「ヘルスサポーターとして養成を受けてもらい、家庭、地域の中で健康の輪を広げていってほしいと思っています。今後は食と観光をつなぐ仕掛けを考えながら、朝日町の活性化に繋がっていったらいいですね」と、志藤さんたちの活動に目が離せない。

(平成26年12月取材)