プロフィール
平成17年11月 団体を設立
平成19年・20年 最上川リバーツーリズムの満足度調査を実施
平成20年3月 NPO法人化
平成21年3月 最上川ビューポイントの景観整備事業
平成22年2月 最上川景観パンフレット作成事業
平成22年4月 国土交通省主催「水の里の旅コンテスト2010」特別賞を受賞
平成23年4月 野川まなび館の管理運営を長井市より委託される
平成24年8月 山形県環境学習支援団体に認定
平成25年1月 ウォーターインタープリター養成講座を開始
平成25年7月 置賜野川の締切堤防に関する文化的価値の調査研究
平成26年4月 河川協力団体に認定予定
チャレンジのきっかけ
最上川リバーツーリズムネットワークは、平成17年11月、最上川沿いの産官民が協働して立ち上げた最上川流域観光交流推進協議会(現:最上川流域地域づくり交流推進協議会)の一翼を担う団体として、最上川沿いの民間団体をつなぎ、地域の活性化に結び付けることを目的に発足。平成20年3月にNPO法人化し、現在は、最上川リバーツーリズムや周辺観光のPR、さらには水や自然の大切さを認識してもらうための様々な自然体験教室、イベントの開催などを行っている。
代表理事の佐藤五郎さんは、「県土の母なる川、最上川を軸に様々な活動を実施し、地域活性化を図ることが山形県にとって極めて大事なことと考えています。このため、県民ネット最上川や美しいやまがた最上川フォーラムなどの立ち上げにも関わり、活動を展開してきました」と話している。
チャレンジの道のり
平成19年以降、同団体は、最上川流域の観光レジャー情報ガイドブックの制作、最上川景観ドライブルートの策定、歩く体験型ツアー「最上川アルクセッション」、各種セミナーの開催をはじめ、外国人受け入れ施設を対象に、最上川リバーツーリズムの満足度調査を実施。また、NPO法人化以降も、最上川ビューポイントの調査やモデルツアーの考案などを行い、リーフレットを作成して、最上川流域のフットパス、ビューポイント、レジャースポットなどを紹介してきた。
「一連の活動は、「アルク最上川(歩く速さで感じる旅)」をテーマに、最上川流域の観光推進事業として進めてきたもので、平成22年には国土交通省「水の里の旅コンテスト2010」で特別賞を受賞しています」
平成23年度からは「野川まなび館」の管理運営を長井市から委託されている。
「野川まなび館は長井ダム建設時の広報施設でした。地元の要望もあってダム竣工後も残され、現在は多様なイベントを主催、後援し、多くの市民に活用いただいています」
現在の活動内容
現在の活動内容は、河川の清掃、河川管理に関する情報収集・提供、広報誌や水の名所を紹介する「ながい水カード」の発行をはじめ、長井ダム水源地域ビジョン推進会議の事務局として、野川まなび館を拠点に、さまざまなイベントや講習会、展示会、シンポジウム等を開催している。
「長井ダム周辺は自然景観に優れた有望な観光資源。その魅力を活かしたグリーンツーリズム、リバーツーリズム等の情報発信や水の学習施設、自然体験施設としての野川まなび館の定着に取り組んでいます。山形県環境学習支援団体の認定も受けており、清流ウォーキング、間伐・植林体験、トレッキングなど、利水や森林保全等を学ぶ自然体験型のイベントが多いのが特徴です。夏休み昆虫展や天体観測会、自然素材工作教室など、子ども向け、親子向けのイベントも数多く開催しています。また、全国でも珍しい取り組みとして、ウォーターインタープリター(水の案内人)の養成講座を実施し、全講座修了者にはガイド役として各種イベント等のサポートをお願いしています」
長井ダム湖周辺が最も美しくなる秋には「ながい百秋湖まつり」が開かれている。「自然景観の魅力を満喫してもらうとともに、自然、水源の大切さを認識してもらうイベントです。特にダム湖を活用した遊覧船運行やボートツーリングは県外からの来訪者も多く、好評を得ています。山々が間近に迫る景観は東北随一とも言われており、今後も、こうした魅力をエコツーリズムやグリーンツーリズムと絡めながらPRしていきたいと思っています」
今後の目標・メッセージ
「最上川は、千年以上も昔の平安時代から多くの歌の歌枕となってきたことから、地元よりもむしろ、県外の方に憧れをもって知られている川です。四国の松山で開かれた全国河川フォーラムに参加した時にも、地元松山の人から、『最上川は憧れの川、一生に一度は最上川に行って川遊びをしたい』などの声を多数うかがい、その歴史的、文化的価値の高さを再認識しました。こうした最上川の活用の仕方はもっともっとあると思っています。最上川の源流から河口までの動画映像や水に関わる良いところを、まずは地元長井から発信し、最上川全体に広げていきたいと思っています」
「キーワードは『川でつなぐ地域の活力』。最上川源流の米沢から酒田までつながるような、県全体としての新たなフットパスコースの開発、全国規模のウォーキング大会の実施等を構想しながら、今後とも観光誘客、地域の活性化に結び付けていきたいと思っています」