ときめきセミナー

プロフィール

平成  6年  農村女性グループ「ときめきセミナー」が発足
平成  7年  第1回国際交流会の開催
平成  7年  農村女性交流誌”ハロー!ウーマン”第1号を創刊
平成25年  ときめき農業体験塾を開催[山形県:女性と若者が活躍できる新たな産業創出事業]

チャレンジのきっかけ

平成2年ごろ、川西町の助成金制度で農家のお嫁さんを対象に、海外へ研修に行き、現地のライフスタイルや街づくりを視察して、その経験をもとに身近な生活に役立てるという目的の人材育成事業が行われていた。その一方で地元農協の女性部の部員たちも農業分野での海外研修を行っていて、これらの参加者が中心となり平成6年、川西町農村女性グループ”ときめきセミナー”が発足された。

「ヨーロッパやオセアニア方面へ研修に行って、私たちの住んでいる川西町の良さを再確認することができました。これからも変わらず素敵な町にしていくために、自宅で農業をしながらでも街づくりに関われることを始めてみようと、まずは川西町役場の前を花のプランターできれいに飾ることから始めてみました」と代表の佐藤さんと事務局の原田さん。

“川西町で私たちが気軽にできることをしよう”をコンセプトにして、毎年定期的に農業女性先進地の視察に出かけてみたり、メンバーが栽培した作物の学校給食への提供や、農産物の加工・販売・経営などの研修を実施している。

チャレンジの道のり

「東日本大震災でたいへんな被害にあわれた福島県飯館村にはかつて「若妻の翼」という人材育成事業があって、その活発な活動にはかなりの刺激を受けました。活動初期から5年間くらいですが現地への視察に行ったりメンバーとの手紙のやり取りを行うなどして交流がありました。当時の菅野村長にも講演にお出でいただいたこともありました」

現在会員は女性18名。発足してからメンバーは徐々に増えてきているが、世代や家庭環境が変わってしまうと続けて参加していくことが難しくなってくる。
「メンバーには最初から無理のない範囲で活動しましょうと声がけしています。この20年間、”ときめきセミナー”が活動を継続することができた理由の一つだと思います。家族や、特に夫の理解や協力があったからこそですね」

現在の活動内容

田植えが終わり比較的時間に余裕ができる6月に開講式を行い、昨年の活動報告をしたり、この1年間でどんなことを行っていくかを検討し計画する。またその機会に地元の方を講師として招いて第1回目のセミナーを開催している。

20周年だった今年度の主な内容は、恒例の役場への草花のプランター定植、農産物の栽培、アジアやアフリカからの農業視察研修生との国際交流・ホームステイ受け入れ、川西町で収穫されたそばを用いたそば打ち体験会、農村女性交流誌”ハロー!ウーマン”の刊行などを行っている。

「私たちメンバーにも楽しいと思える要素がないとこの活動は続かないとも思っています。携わることで多少は勉強にもなって、そして町づくりにも多少協力ができるといったバランスが必要です。会員ひとりひとりが個々の意見を持ち寄って、それぞれの得意分野を活かしながら多方面に関わりを持つことができているようです」

国際交流会
そば打ち体験会

 

また山形県の”女性と若者が活躍できる新たな産業創出事業”に採択された”ときめき農業体験塾”も開催。食と農への理解を深めるという趣旨のもと、親子を対象にして第1回はブルーベリー摘みとジャム作り体験、第2回はそば打ち体験・食育講座を行っている。

ときめき農業体験塾
ブルーベリー摘みとジャム作り

今後の目標・メッセージ

『キラキラと夢のある暮らしを求めて』
「20年間このテーマを変えることなく続けてきました。”ときめきセミナー”を例えば法人化するなどの形としての目標も特にありませんし、また私たちは個人の趣味の集まりで活動しているわけでもありません。メンバーをはじめ地元のみなさんが生き生きと楽しそうにしていれば、子どもたちもきっと『川西町にずっと住み続けたい』と思います。そんな町にしていきたいと願っています」

「ときめき農業体験塾は、体験を通して食物を育てることの楽しさや大切さを伝えていくことが目的の一つになっています。農業に従事する若い人たちが少なくなってきていますが、その新たな世代で”ときめきセミナー”のような団体が増えていってくれれば嬉しいですね」

(平成25年3月取材)