「よしじま四季の市」代表
小杉 かつ江さん
チャレンジ分野:

プロフィール

■活動履歴
山形県東根市生まれ
平成11年     JA女性部の三役、川西町女性部副部長
平成13年~16年  JA吉島地区女性部 支部長
平成17年 4月   「よしじま四季の市」を立ち上げる

■活動内容
5月~11月  (月1回、第2土曜日)朝市に出店
10月     川西町ダリアまつりのイベントに出店
11月     川西町芸術文化祭に出店
  2月     東北学生音楽祭に出店

チャレンジのきっかけ

今から10数年前、代表の小杉さんがJAの女性部に在職時、小学校の給食を作る手伝いをした。
その時、地元川西町のものではなく他の土地で作られたお世辞にも美味しいとは言えない米や食材が給食に利用されている事に驚く。

自然豊かな川西町吉島地区では農家を営む家が多く、米や季節に応じた野菜の栽培も行われているが、地元に住む次の世代を担う子ども達の食育に貢献できていない現場を目にし、「地元の食材を使用した美味しい給食を子ども達に食べてもらいたい。<地産地消>で何かできる事はないかと考えたのがきっかけでした」

チャレンジの道のり

産直の直売所が出始めていた頃、代表の小杉さんがJA女性部の役を終えてから、「地産地消」で何かしたいという思いを実現するため、まず同地区の仲間達と様々な直売所を視察した。

当時(平成17年頃)、「漠然とした思いはあっても、具体的に何をしたらいいのか分からず色々な方に相談しました」
そして「交流センター前で直売をやってみたらどうか」という当時のセンター局長からのアドバイスを得て、地元農家から仕入れた新鮮な農作物や自分たちで作ったおにぎりを約1年間販売した。

販売活動の中、購入いただいたお客様にアンケート調査を行う。
その中に、惣菜も扱って欲しいという要望があった。その要望に応えるには加工所が必要となり平成17年、保健所の許可を取り交流センターを借りて「よしじま四季の市」を発足。
メンバーで何度も検討しメニューを考えた。「食材の仕入れや原価の事など、初めて経験する事ばかりで大変でした」

平成18年11月、同地区内の使われていない農作業小屋を借り、加工所・調理場に改修。 食材加工ができるようになり、取り扱える商品の幅も広がり現在に至る。

現在の活動内容

同地区内で採れる旬の野菜の販売や、地元素材をふんだんに利用した惣菜で弁当・おにぎりを作り販売している。中でもおすすめは、川西町の特産品「紅大豆」を使った「紅大豆弁当」だ。
一日の注文件数は平均15個だが、多い時は約100個を作ることも。配達もメンバー自身が行うため注文が多く人手が足りない時には、地区内の女性達に手伝いをお願いする時もある。

5月から11月までは月1回(第2土曜日)、「こまつ市」の朝市に出店。販売だけではなく朝食のとれる「朝市」として好評、地区内の人々の交流の場となっている。
また地元だけではなく、地区外、川西町以外からも野菜や惣菜を買いに来てくれる人もいるという。

他には毎年、川西町のダリア園で開催される「ダリアまつり」や、「芸術文化祭」「東北音楽祭」に出店し好評を得ている。

朝市の様子
川西町特産紅大豆使用の「紅大豆弁当」
地元の食材をふんだんに利用した弁当
加工所兼調理場

今後の目標・メッセージ

「『地産地消』でメニューを構成しているので、どうしてもメニューが定番化してしまいがち。
定番メニューは維持しながらも、メンバーでアイデアを出し合いながら地元の食材を利用し、新しいメニューにもチャレンジしたい」

「お弁当の蓋を開けた時に、『いつもと一緒だね』と言われないよう頑張りたい。もっとたくさんの人に吉島の食を知ってもらいたい」

「近くの尾長島地区にも同じようなグループが活動していて、その人達がいるおかげで自分たちも良い刺激を受けている。お互いに切磋琢磨し、川西町を元気にして地元を盛り上げていく事が今後の目標」

「6次産業(農業や水産業などの第一次産業が食品加工・流通販売にも業務展開している経営形態)に県や国でも力を注いでいる現在、何か起業したいと考えているのなら、まずは行動を起こす事が大事です」

(平成24年12月取材)