「CAPやまがた」 代表
今野 裕子さん
チャレンジ分野:

プロフィール

■活動履歴
山形県新庄市生まれで現在は山形市在住。夫と子ども3人の5人家族。
平成15年     CAPやまがたへ参加しCAPプログラムを提供。
平成16年     CAPやまがた代表を務める。
平成17年     2年間のチェリア塾で男女共同参画、ジェンダーを学び修了生で作る桜桃(チェリア)の会へ参加。
平成19年     第7回チェリアフェスティバルの実行委員長を務める。
平成19~21年   FMラジオモンスター番組CAPやまがた「ハートをふくらまそう」出演。
平成18~22年   山形県男女共同参画審議委員
平成17年~    山形市命学習懇談会委員
平成19年~    民生委員主任児童委員
平成21年~    保護司

■資格
平成15年     CAPスペシャリスト
平成19年     Aware デートDV防止プログラムファシリテーター
平成21年     心のケア講座ファシリテーター
         家庭生活支援員、保育サポーターなど

チャレンジのきっかけ

CAPやまがたは創立13年になるが、今野さんがCAPプログラムに出会ったのは9年ほど前。“女性教師と母親の大会”という小学校の女性の教職員たちが開催した研修会に、PTAの役員で参加した際、パネラーとして出席していた当時のCAPやまがた代表の伊藤みどりさんに出会ったことがこれらの活動のきっかけだという。

子どもへの暴力の防止、さらには「あなたはどうしたいの?」と子どもに問いかけて、同じ目線から子ども自身ができることを一緒に考える、力を引き出す関わり方(エンパワメント)についての講話を聞いたとき、それをしっかり学んで身につけて自分の子どもにも実践していきたいと思った。今野さんは迷うことなくCAPやまがたの一員となる。
「当時は母親として、子どもに教えなければ、させなければという関わりをしてきたことにハッとさせられた。子どものことすべてに責任を背負ったような重圧の中で」と、今野さんには、子ども自身の力を信じるエンパワメントの関わりにとても感銘を受けた出来事だった。

現在、CAPやまがたのメンバーは複数名在籍しているが仕事などに従事しているので、比較的柔軟に活動できる専業主婦の今野さんが代表となっている。

チャレンジの道のり

全国に160あるグループが同質のワークショップを実施しなければならないということで、スキルアップや日々の練習も必要なのだそう。
「CAPプログラムの活動には最低3人は必要なんです。他の地域のCAPグループとも連携していますが、CAPの活動を優先できる人が少ないので、回数をこなすのがなかなか大変ですね。」
そんな中でも子どもやその保護者、小学校の生活指導担当教諭に対してなど、ワークショップはすでに通算で100回以上も実施してきている。

女性は結婚したら専業主婦になるのが当たり前という時代。家庭だけの生活からCAPやまがたで市民活動をしていくうちに、今野さんはもっともっと幅広く学びたいと思いはじめる。
学んでいくうちに、子どもの人権が守られていない家庭の多くに、夫婦など家族間に対等な関係を築けていない場合があることに気づき、母親、つまり女性の人権を考えるようになり、今野さんの活動は男女共同参画分野にも展開していく。

「専業主婦として家庭を守る事しかしてこなかったので、学ぶことがとても楽しくなってきて。」

山形県のチェリア塾などで識者による研修があったり法律の勉強があったりと、男女共同参画についてやジェンダーという社会的な性差、女性の暴力被害について学びながら、市民活動に参加している。

ワークショップの様子
ワークショップの様子

現在の活動内容

CAPやまがたの代表として、またチェリア塾の卒業メンバーで作った桜桃(チェリア)の会の一人として、性暴力予防のために必要な性教育を考える会などで、人としての基本である人権を、多方面にわかりやすく伝えようと心がけている。エンパワメントしあえる関係づくりを目指していろんな活動をしている。

月一回のチェリアdeカフェには実行委員として参加。高校時代は演劇部だった今野さん。DVや男女共同参画のひとつの場面を取り出して、より身近に感じてもらおうと寸劇を作り、仲間と演じたりもした。
「原案を私が書いてチェリアdeカフェのスタッフと相談しながらセリフなどを考えています。作るのは大変ですけど演技するのはとても好きですね。」
趣味のジャズダンスをヒントにした簡単なストレッチ講座。さらには、歌謡曲にみるジェンダーと題して、当時書かれた歌詞から男女の描かれ方の違いなどを読み取りながら歌い踊ってみるという、面白い視点からの講座もおこなった。 

「DV防止法や子どもの権利条約なども整備されて、世の中の人権意識もだいぶ高まってきています。若者には、交際する男女に尊重しあう関係を伝えるデートDV防止プログラム、命の学習(性教育)など訴え続けていきたいと思います。」
平成19年10月に開催された第7回チェリアフェスティバルでは実行委員長も経験した。

今後の目標・メッセージ

「生きてる限り、人は人からいろんな傷も受けるけれど、人によって癒されもします。心に傷を負いハートが縮んでしまった人たちに寄り添って、勇気づけることができたら良いなと。CAPだけでなく、幅広く子どもや女性の人権活動に関わりながら、今後は、暴力の被害者が救われ、心の手当ても受けられるよう、環境を整えていける活動もしたいと思っています。」

「引き続きチェリアを拠点として、チェリアdeカフェの実行委員として活動しながら、男女共同参画に関する研修を積極的に受講し、関係機関や人との出会いのなかで子どもや女性の人権意識を高めながら、子どもや女性に対する暴力防止活動を広げたいと思っています。」「皆さんに易しく理解してもらえるように、今後は男女共同参画かるた、紙芝居、漫才などを企画しています。」

「親と子、上司と部下、先生と生徒など、立場の違いはあるけれどもみな尊い存在としては同じですから、誰かの言いなりになったり誰かの所有物にはなりえません。もし悩みがあれば、信頼できるまわりの人に相談して助けてもらっていい。人は支えたり支えられて生きていけるのではないでしょうか。相談されたらただ耳を傾ける。何もできなくても傍によりそっているだけであったかい、そんな存在になれるのですから。」

(平成23年1月取材)