プロフィール
「元気な浜店」店員数14名
平成 4年 遊佐町から地域特産品の開発依頼を受け、たこを使った水産加工品「たこ飯のもと」を開発
平成 7年 「たこ飯のもと」が遊佐町優良特産品に選定
平成 9年 道の駅鳥海ふらっとの建設に伴い、施設内に地場水産物の直売所「元気な浜店」をオープン
平成12年 農山漁村高齢者対策優良活動地域表彰(山村・漁村地域部門)農林水産大臣賞受賞
平成13年 農林水産祭水産部門 内閣総理大臣賞受賞
平成16年 「まるごといか燻製」が遊佐町優良特産品に選定
平成19年 山形県男女共同参画社会づくり功労者等知事表彰「チャレンジ賞」受賞
チャレンジのきっかけ
平成9年に「道の駅鳥海ふらっと」が建設されたのを機に、「遠来のお客様にもおいしい魚の味を知っていただき、 地場水産物の消費拡大につなげたい」との思いから店舗経営を決意した。
チャレンジの道のり
漁協や町の行事で鮮魚や水産加工品の販売経験はあったが、店舗の 経営となると全くの素人。さらに、当時の女性部の平均年齢は68歳 と体力の面でも不安があった。「無理ではないか」との意見も多かった が、何度となく会議を重ね、漁協や関係機関からの力強いバックアップ もあり、何とかオープンまで辿り着いた。
開店後1ヶ月を経過する頃、「レジの時間がかかる(行列をうまくさ ばけない)」「いつも同じ魚しかない」など、お客様からの苦情が寄せら れるようになったが、機械導入で調理の迅速化を図るとともに自己努力 で接客技術を磨いた。また、鮮魚の種類を増やすために地元吹浦市場か らだけでなく、より大きな酒田の市場からの仕入れを行うことにし、そ のために当時の店長が仲買人の資格を取り、男たちに混じってセリにも 立った。
漁業の町に生まれ漁業とともに生きてきたとはいえ、仕入れ、会計、 財務、労務管理と全てが初めての経験だった。会計担当者は68歳で 簿記を勉強した。
幾多の困難が目の前に立ちはだかったが、関係機関からの支援を受 けながら、「浜の女性パワー」で乗り越えてきた。
現在の活動内容
地元庄内浜で獲れたタコ、イカ、カレイ、寒鱈、さざえ、天然岩ガキ など、四季折々の旬の魚等の販売・PR活動を行っている。また、消費拡大のために地物を使った水産加工品の開発にも取り組んできており、年中獲れて比較的に安価で入手できる「たこ」を使った「たこ飯のもと」(炊き込みご飯のもと)や「まるごといか燻製」は遊佐町の優良特産品にも選ばれている。
店の運営は、班体制により1人あたり週に2~3日勤務することとし、販売だけでなく、仕入れ、会計・簿記記帳などの事務も全て自分たちで行っている。
売り上げは、オープン初年度が年間約3千万円、翌年に5千万円を超え、平成16年以降は年間約8千万円以上を維持しており、平成19年度は9千万円を超える見込みで順調に売り上げを伸ばしている。
今後の目標・メッセージ
後継者の育成を図りながら、これからも地域に根ざした活動、皆様に愛される「元気な浜店」として継続できるよう頑張っていきたい。